スペースハリアー

実機について

銀河系の遥か彼方にあるドラゴンランド。
永遠に続くかと思われる平和を享受していたこの世界に突然、
凶悪な魔物たちが現われ、世界は闇に包まれた。
ドラゴンランドに住む正義のドラゴン"ユーライア"は、荒れ果ててしまったこの世界に光を取り戻すべく、
超能力戦士"ハリアー"に救援を求めた。

未知なる魔物たちが巣食うドラゴンランドに単身乗り込んでゆくハリアー。
真の戦士となるための、孤独な戦いが始まろうとしている…


1985年、セガから登場した擬似3Dシューティングゲーム。
筐体は開発当初の名残から戦闘機のコクピットを模したようなデザインで、主人公は人間であるが操縦桿で操作する。
操縦桿に付いているボタンで、ハリアーが携えている武器"サイコキャノン"を発射する。
サイコキャノンは連射可能で、僅かながら誘導性能もある。
舞台となるドラゴンランドの各ステージには固有名詞が付いており、ステージ開始時に表示される。
フィールド内には破壊可能な樹木や、破壊出来ないタワーなどが林立している。
それらを避けながら、空中や地上から迫り来る敵をサイコキャノンで迎撃する。
各ステージ(ボーナスステージを除く)の最後は巨大なボスが待ち構えていて、倒すか時間切れで次ステージへ進行する。
ボーナスステージは唯一の味方であるユーライアの背に乗り、通常は破壊不可能な障害物を薙ぎ倒す。
各ステージ移動の場面転換も一瞬で、スムーズにゲームは進行する。
全18ステージ。

スピード感溢れるステージ構成と相成って、当時としては破格の美しいグラフィック・BGMで、
かなり早くからパソコンや家庭用ゲーム機への移植されるなど、現在も非常に高い人気を誇る。
セガの家庭用ハード向けのオリジナル続編として、本作品の前日譚に当たる「スペースハリアー3D」、
本作品から10年後の世界を描いた「スペースハリアーII」がある。
純粋な業務用続編ではないが、2000年に「プラネットハリアーズ」が登場した。
4人のプレイヤーキャラクターから選択し、専用筐体では2人同時プレイも可能。

作品&戯言 アフターバーナー」「アウトラン」共々、現在も語り継がれる体感筐体ゲームの世界的大ヒット作ですね!
これらビデオゲーム史に残る名作達をミニチュア化する計画は、この展示サイト立ち上げ時からありましたが、
まだ腕も未熟な部分もあって、今まで見送っておりました。
2015年3月頃から準備を始め、他の作品と並行しながら時間を掛けて製作しました。
戦闘機のようなコクピットもそれなりに力を入れていて、メーター風の装飾も穴を開けて二重にして表現したり、
モニター周囲も立体的に見えるように作りこんでいます。
今作の目玉は何と言っても、ムービング筐体の可動の再現です。
可動軸には別の作品に使う予定だった、エアガン用BB弾とプラ棒から自作したボールジョイントを2軸入れてます。
実機とは仕組みが異なりますが、非常にリアルに動いてくれます。

1985年というと、国内外で色々大きな事件や事故・イベントがあったりして、自分の人生の中でも印象深い年でした。
この年はゲーム業界も活気に溢れていた時期で、今回の作品以外にも業務用・家庭用(当時はファミコンの独壇場)問わず、
各社から様々なゲームが登場しました。
このゲームを初めて目にしたのは、南海高野線の堺東駅前商店街のゲーセンでした。
兄貴の友人から『凄いゲームが出たぞ!』との事で、3人でわざわざ電車で訪れました(笑)
店の玄関近くに堂々と鎮座するのは、戦闘機のコクピットを取り出したようなリアルな大型筐体!
プレイ順を待つ人の列もギャラリーの多さも、他のゲームと比べるとケタ違いでした。
いつもの自分ならすぐに列に並んで体験する所でしたが、3Dシューティングという新ジャンルに思わず戸惑い、
取り合えず、この場は一応並びながら様子を見ることに…
他のプレイヤーが次々と撃墜される中、いよいよ兄貴の友人の順番が回ってきました。
ムービングシートに着くなり『あんた、ニュータイプかっ!(笑)』と突っ込みたくなるくらい上手い!
終始全く無駄の無い華麗な操作でステージを進め、ノーミスで最終ステージに到達してました。
エンディングまで拝ませてもらった後でプレイしてもなぁ…と、結局初プレイせずに帰っちゃいました。

もうこの頃になると兄弟で別々に自転車も与えられて、ある程度自由に出掛けられる様になったんですが、
ウチの親が自転車での遠出に煩かったため、中学1年生だった当時の作者の行動範囲は非常に狭いものでした。
当然ゲーセン巡りも地元の大阪市西成区か、近隣の住之江区・住吉区などに限られます。
あまり大きくないものの「スペースハリアー」のような可動筐体が、下町のゲーセンに設置されるのは絶望的かと思ってたんですが、
意外にも一番人気のムービング筐体との遭遇率が高かったです。西成区内だけで3件ほどあったかな?
その中の一つ、このサイトで度々登場する西成区役所向かいのゲーセンで初プレイ。
操縦桿での操作は全く問題無いんですが、敵弾や障害物との距離感が掴めず次々と被弾…
業務用・家庭用移植作も、自力でのノーミスクリアは未だに到達していません。


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